五式戦闘機製作記その@
社会人モデラー&2007年の第一歩は五式戦闘機です

三式戦闘機や疾風は模型屋で完成品をよく見かけますが
五式戦闘機はあまり見ないので、立体で見る機会はあまりなく、
どんな飛行機なのだろうかという期待がありました。
文庫版で渡辺洋二氏の「液冷戦闘機『飛燕』」が発刊されたので
それを読み、期待以上の良戦闘機だったことが解りました。
士気が挙がったところで製作を開始です。

五式戦闘機は川崎飛燕に三菱の空冷エンジンを積んだ
機体ですので、『飛燕改』といったところでしょうか。
設計者は土井武雄。彼の設計した飛行機は
九二式、九五式、三式、そして五式戦とあります。
後にYS-11も設計していますから、
土井氏の設計した飛行機を
私は随分作っていることになります。
土井氏はドイツ人技師、
リヒャルト・フォークト博士の教え子で、
液冷エンジンを使った堅牢なデザインがめにつきます。

ところでリヒャルト・フォークト博士、
どこかで聞いた名前です。
あっ、奇形飛行艇、
ブロムウントフォスBV138の設計者じゃん。

今回のテーマは『緊急発進』
モーターライズに挑戦しつつ
いつも通りの
ジオラマ調仕上げにする予定。
キットは長谷川の五式戦乙型。
形の美しさで選びました。
甲型はより飛燕に近いという、
魅力がありますが。

キットの出来は以前作った紫電改レベル。
繊細なスジ彫りやエッジですが、
その分、バリもあちこちあります。
パーツ数は最近のキットに比べたら少なめです。
主翼、コックピットのパーツなどは、
なんと飛燕のキットをそのまま流用しています。
主翼の下にガポっと半円柱のパーツを被せることにより
五式戦仕様を再現しています。
一度ハセガワ飛燕を作ったことある人はご存知でしょうが
主翼の上半角が若干足りません。
お湯に漬けて、少し修正します。

今回使うモーターは、
京商のアクアスピードミニッツモーター。
秋葉原電気街にて購入しました。
本当はマブチの
ミニベビーモーター
(形式名RF-J20WA)が良いのですが
随分昔に発売禁止になっている模様。
模型のモーターライズにピッタリの
モーターだけに、熱く再販希望します。

最初にキャノピーをマスキングします。
勤務先で習ったのですが、
マスキングって日本語で養生(ようじょう)
というらしいです。
キャノピーの養生は面倒なところですので
ゆっくり、心に余裕をもって行います。

マスキングテープで仮組みしつつ
構造を確認しました
モーターはどうやら機体下部から
入れられそうです。

モーターを入れるには、主翼中央部を削る
必要がありました。
この削った部分は飛燕主翼を五式戦
に改修するための別パーツで覆われる
ので後から完全に隠れます。
飛燕だと、このモーターは使えない。 ということですね。
五式戦闘機にはギリギリ収まります。

削って、改修用パーツを付けると
このようになりました。

配置を確認します。
なんとか収まりそうです。

ココに来てキャノピーを開いた状態に
するべきだと気付きました。
(緊急発進なので)
しかしキットには閉じた状態の
キャノピーしか入っていません。
透明パーツは割れやすいので、きれいに
分割することは難しいと判断しました。
しばらく悩みましたが
幸い、キットには甲型用と乙型用
のキャノピー2つが入っていたので、
乙型用でキャノピー前後部、
甲型用で中央部を作りました。
大きめに切り出して、少しずつ削り、
大きさを整えていきました。

仮組みした胴体にキャノピー
を乗せてみて大きさを確認。

細かいパーツや透明パーツは
トレイにまとめておくと
紛失の危険性が減ります。

エンジンにモーターを接着。
回転軸を真鍮パイプにて延長しました。

エンジンを塗装。
加えて点火プラグを追加。
シリンダー部はもっと黒くで良かったかも。

製作記はそのAへ続きます。
今回は、時間をかけて作っただけに
細かい解説ができました。
おかげで製作記はそのDまで続きます。
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